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シンガポールや香港の為替市場

アジアでは、東京市場と並んでシンガポールや香港の為替市場が国際的な外国為替市場となっています(東京市場については次節参照)。シンガポール市場の○四年の一日当たりの出来高は二一五〇億ドル、また香港の出来高は一〇二〇億ドルでした。○一年に比べるとシンガポールの出来高は二四%増加し、香港は五二%増加しています。シンガポール市場の出来高は、九八年までは着実に増加してきました。シンガポール市場の発展の要因として、英語のできる人材が豊富でアングロサクソン系の外銀にはアクセスしやすい市場であること、また国をあげての金融立国あるいは情報立国の姿勢が顕著であることなどがあげられるでしょう。シンガポールはASEAN諸国の貿易や物流のハブ(自転車の車輪の中心部分を指し、活動の中心という意味)の機能を持っていますが、九七年のアジア通貨危機を契機に、周辺諸国が自国通貨の国外取引を制限したため、アジア通貨取引でのハブ機能の発揮の機会が薄れました。市場の出来高も○四年には増加したものの九八年の出来高を下回っています。香港市場では、一国二制度(中国本土では社会主義体制、香港では五十年間にわたって資本主義体制が維持されること)の将来への懸念などが当面の市場の発展に影を落としています。いずれ中国の通貨である元に交換性(外貨と自由に交換できること)が付与されれば、元の取引をめぐって新たな金融センターとして台頭した上海との競争が注目されるところです。