ホプキンズにとって、テレビでボルトンを見たことは、ほとんど奇跡そのものだった。彼女がのちに語っているように、もし私か一分遅くテレビをつけていたら、見逃していたでしょう。運よく間に合った彼女はすぐにサンフランシスコにいるボルトンに電話した。ホプキンズは、その時の会話について次のように言った。私以外にも豊胸材の問題で悩んでいる女性がいることを知りました。でも、今まで聞いたことがなかったのはなぜでしょうか?と私か聞くと、彼はこう答えました。そのわけは、ダウ・コーニングを訴える訴訟がいくつかあったけれども、裁判外で和解しており、その後、全書類が封印状態だからですと。翌月、彼女とボルトンはサンフランシスコの連邦裁判所にダウ・コーニングを訴える訴訟手続きをとった。実験病理学者ラッペは、ホプキンズ訴訟とスターンの訴訟の原告側の証人として、ダウ・コーニングの動物実験は豊胸材がスターンとホプキンズの病気に関与していたかもしれないことを示している、と証言した。3年後の1991年の審理で、ボルトンは三人の専門家の証人を召喚し、ホプキンズの病気の原因について証言させた。マーク・ラッペ、ニル・コソフスキー、フランク・ベイジーの三人である。彼らについては前章で紹介したが、豊胸材訴訟において重要人物なので、彼らの資格をある程度詳細に検証するのは無駄ではない。読者は前章から思い出すかもしれないが、ラッペは実験病理学の博士号を持ち、「アメリカ弁護士」(AmericanLawyer)の記事によれば、ホプキンズ訴訟だけでなくスターン訴訟でも証言していた。二つの裁判で、主にダウ・コーニングの実験研究の解釈に関して彼は証言した。彼の見解は、ダウ・コーニングの動物実験は豊胸材がスターンとホプキンズの病気に関与していたかもしれないことを示唆している、というものだった。
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