話は、夜勤で、私か追加の下剤を彼女にあげるところから始まりました。精神科の薬は、副作用として便秘をきたしやすく、患者さんの多くは下剤を併用しています。彼女もその例外ではなく、元からの便秘傾向と相まって、日々の排便コントロールにはかなり気を使っていました。一つのことにこだわるとそこから抜け出すのが難しい彼女は、排便が思ったようにないと便が出るまでそればかり言い続け、不安定になります。ただ、そのこだわ
心気症の患者さん... の続きを読む
手首を切って外来に来る人は、とても多くみられます。その多くの人は、何度も繰り返し切ります。ためらい傷といって、ごくうすい傷を何本もつける人が多いのですが、中には深く切って、縫合が必要になる人もいます。なぜ切るのかと聞いて、はっきり答えられる人は案外少数です。「死のうと思って」と答える人ももちろんいますが、むしろ「なんとなく」という答えのほうが多い印象があります。切るのは、痛いと思います。実際、見る
精神科面接の、むずかしくもあり、面白くもあるところ... の続きを読む
3年が過ぎたある秋の夜、Y氏は群馬の山村に住む継母からの電話で起こされた。すでに5、6年前から脳梗塞で寝たきりになっている父の容態がおかしいとのことだった。常用している睡眠薬のせいで頭がぼんやりしていたので妻に車の運転を頼み、1時間ばかりで実家に着いた。県境の峠を越え、浅間山麓の暗闇を走る車の中で、Y氏は墓のことばかり考えていた。墓がない、と。幸い父は軽い肺炎を起こしていただけだったので、となり町
父が病気になる... の続きを読む
大衆はむしろ、「あちら」をテーマにしても、うた自体は、自分たちの胸にも腰にもピタリくるものを望んでいました。洋を規範にして、そこへ和を導き込むのではなくて、和の地点に立って、洋化していく社会を茶化したり、讃えたりしていくうたです。たとえば同じ昭和3年に吹き込まれた歌に(当世銀座節)というのがあります。モボ(モダンボーイ)とモガ(モダンガール)が話題になった銀座の風俗を「ンクタタ・クンダン」のリズム
和の地点に立っている大衆... の続きを読む
冬になるとシーズン中に何度か滑りに雪山へ行きます。滑るのは楽しいのですが、リフトだけはどうしても慣れることができません。過去にリフトに乗って、降りる時にバランスを崩して尻もちをついたり、一緒に乗っていた友人とぶつかって二人でもつれるように転んだりと、失敗がやたらと多いのです。その経験からくるのか、今もリフトが頂上に近づいてくる時と、降りる瞬間になると心臓が早鐘を打ち始め、思いっきり身構えてしまいま
今でも慣れないスキーのリフト... の続きを読む
タラチリ、アンコウ鍋、よせ鍋、石狩鍋など、鍋ものには黒酢をベースにしたつけ汁が、さっぱりしていて食欲を高めます。黒酢としょう油だけのオーソドックスなものから、ゴマダレ、黒酢みそダレなどバラエティに富んだつけ汁で楽しみましょう。照り焼きにするときは、漬けこむタレの中に黒酢をまぜてください。黒酢をまぜると味がしみこみやすいので、急ぎのときには重宝。十分〜十五分で充分にしみこみます。また、黒酢が入ってい
表面に黒酢をぬっておく... の続きを読む
契約者からは「なぜ、前年と同じ条件で契約できないのか」という苦情が相次ぎ、Sさんは再度、Aタイプで申込書を支社に提出しました。それでも「引き受け拒否」は続きましたが、最後は根負けしたのか、会社がようやく契約者の希望を認めていったといいます。Sさんは当時、怒りを抑えきれない様子で、こう訴えていました。「お怒りになったお客様が直接、支社長や支社長代理に掛け合い、そこで初めて希望どおりの契約を引き受けて
搭乗者保険契約ってなに?... の続きを読む